個人情報の開示・利用停止・削除を求める方法(個人情報保護法)
Remove Me編集チーム · 公開日:2026年10月31日 · 読了目安:1分
要点
個人情報保護法は、事業者が持つ保有個人データについて、開示、訂正、利用停止・消去を求める権利を定めています。まず事業者が公表する窓口に請求し、応じてもらえない場合は相談先に連絡してください。
自分の個人情報を事業者が持っている場合、個人情報保護法に基づいて、内容の開示、訂正、利用停止・消去を求めることができます。この法律は、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)です。
ただし、何でも消してもらえるわけではありません。請求できる場面と相手には条件があります。この記事では、条文に書かれていることと、個人情報保護委員会(PPC)などの案内に書かれていることだけを整理します。個別の事案への法的な助言ではありません。
先に知っておきたいこと
請求の相手は、個人情報取扱事業者です。対象になるのは「保有個人データ」です。条文は、事業者が開示、訂正、追加、削除、利用の停止、消去、第三者への提供の停止を行う権限を持つ個人データと説明しています。
請求は、事業者が定めた受付方法に従って行います。第37条は、事業者が請求を受け付ける方法を定められるとし、その場合は本人もその方法に従うと書いています。事業者は、対象のデータを特定するための事項を尋ねることもできます。代理人による請求も、政令の定めるところで認められています。
まず、請求したい事業者のプライバシーポリシーや問い合わせ窓口を、公式サイトで探してください。メールや広告に書かれた連絡先ではなく、事業者の公式サイトから探すのが基本です。
Remove Me は、公開されている情報と既知の漏えいを調べるサービスです。現時点では、削除の請求を代わりに送る機能はありません。また、特定の企業の事案を探すものではなく、結果が空でも、情報が守られている証明にはなりません。
開示を求める(第33条)
第33条第1項は、本人が識別される保有個人データについて、電磁的記録の提供など個人情報保護委員会規則で定める方法による開示を請求できると定めています。
事業者は、請求を受けたら遅滞なく、請求された方法で開示しなければなりません。方法が難しい場合は、書面の交付になります。開示の期限を日数で定めた条文は、読んだ範囲では見つかりませんでした。事業者の案内に書かれた期間を確認してください。
一部または全部を開示しないことが認められる場合もあります。条文が挙げているのは、次の3つです。
- 本人や第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合
- 事業者の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合
- 他の法令に違反することになる場合
開示しない決定をしたとき、データが存在しないとき、請求された方法での開示が難しいときは、事業者は遅滞なく本人に通知します。第36条は、その理由を説明するよう努めることも求めています。
手数料については第38条があります。開示の請求を受けた事業者は手数料を徴収できます。金額は実費を勘案して、合理的と認められる範囲で定めることになっています。
訂正・追加・削除を求める(第34条)
保有個人データの内容が事実でないときは、訂正、追加または削除を請求できます。これが第34条第1項です。
事業者は、利用目的の達成に必要な範囲で、遅滞なく必要な調査を行い、その結果に基づいて訂正等を行います。訂正等を行ったときも、行わないと決めたときも、本人に遅滞なく通知します。
ここでいう削除は、内容が事実でない場合の話です。内容が正しい情報を消してほしい場合は、次の第35条に当たるかどうかを見ることになります。
利用停止・消去、第三者提供の停止を求める(第35条)
第35条には、請求できる場面が3つ書かれています。
- 目的外で利用されている、または不正な手段で取得されたとき(第1項)。第18条、第19条、第20条の違反が対象です。利用の停止または消去を請求できます。
- 本人の同意なく第三者に提供されているなど、第27条第1項または第28条に違反しているとき(第3項)。第三者への提供の停止を請求できます。
- 事業者が利用する必要がなくなったときや、権利または正当な利益が害されるおそれがあるとき(第5項)。利用停止等または第三者への提供の停止を請求できます。
請求に理由があると分かったとき、事業者は必要な限度で、遅滞なく対応しなければなりません。ただし、多額の費用がかかるなど対応が難しい場合は、本人の権利利益を守るための代わりの措置をとることで足りる、という例外があります。
自分の場合がどれに当たるかは、条文だけでは判断しにくいことがあります。判断に迷うときは、後述の相談先に聞くのが確実です。
名簿業者とオプトアウト
本人の同意なしに個人データを第三者に提供することは、原則として禁止です(第27条第1項)。例外として、第27条第2項は、本人の求めに応じて第三者への提供を停止する仕組み、いわゆるオプトアウトを定めています。
個人情報保護委員会のページによると、オプトアウトで個人データを提供しようとする事業者は、事項をあらかじめ本人に通知するか、本人が容易に知り得る状態に置きます。そのうえで、委員会へ届け出ます。届出事項には、事業者の名称、住所、代表者の氏名、データの取得の方法、停止の求めを受け付ける方法などが含まれます。
届出書は委員会が公表しています。本人は、公表された届出書で、提供の範囲や停止を求める方法を確認できます。委員会のページには「オプトアウト届出書検索・届出書一覧表示」があり、公表内容をここから参照できます。
名簿を扱う事業者から自分の情報を外してほしいときは、次の順で進めます。
- 委員会の届出書で、その事業者の停止の受付方法を確認する
- 届出書や事業者の公式サイトに書かれた方法で、停止を求める
- 求めた日と内容、事業者からの返答を記録しておく
要配慮個人情報や、不正に取得された個人データは、オプトアウトで提供できないと第27条第2項に書かれています。
請求の進め方
条文から読み取れる範囲で、一般的な流れをまとめます。
- 事業者の公式サイトで、開示等の請求の受付窓口と方法を確認する
- 何を求めるのかを決める(開示、訂正、利用停止・消去、第三者提供の停止)
- 本人であることの確認や、対象データを特定する情報を求められたら、事業者の案内に従う
- 請求した日、方法、控えを残す
- 事業者の通知を待つ。応じない場合は、理由の説明を求める
請求の文面に決まった形式はありません。事業者が様式を用意していれば、それを使うのが早道です。
請求の文面に入れておきたい項目
条文は、請求の様式を細かく定めていません。第37条第2項は、事業者が対象のデータを特定するに足りる事項の提示を求められるとしています。そのため、次の項目を書いておくと、やり取りが進みやすくなります。
- 請求する人の氏名と連絡先
- 求める内容(開示、訂正、利用停止・消去、第三者提供の停止のどれか)
- 対象のデータを特定できる情報(会員番号、登録したメールアドレス、利用した時期など)
- 根拠にした条文(第33条、第34条、第35条など)
- 回答がほしい方法(書面、電子メールなど)
事業者は、本人が容易かつ的確に請求できるよう、データの特定に役立つ情報を提供するなど、本人の便宜を考えた措置をとらなければならないとも書かれています。手続きの定め方についても、本人に過重な負担を課さないよう配慮することが求められています。
必要以上の個人情報を請求書に書く必要はありません。事業者が本人確認の書類を求めてきた場合は、何のために使うのか、使い終えたらどう扱うのかを、事業者の案内で確かめてください。
請求が認められにくい場面
請求したのに期待した結果にならないことは、あり得ます。条文から読み取れる理由は、主に次のとおりです。
- 対象が保有個人データではない。事業者に開示や削除を行う権限がないデータは、定義から外れます
- 第35条が挙げる違反や、権利利益が害されるおそれに当たらない。内容が正しく、適法に取得・利用されているデータは、利用停止や消去の対象にならないことがあります
- 第33条第2項が挙げる、開示しないことができる場合に当たる
- 対応に多額の費用がかかるなどの場合は、代わりの措置になることがある
こうした場合でも、事業者は通知を出し、理由を説明するよう努めることになっています。通知の内容に納得できないときは、次の相談先に事情を伝えてください。
請求の前に整理しておくこと
どの事業者が自分の情報を持っているかが分からないままでは、請求先を決められません。思い当たる事業者を、次の観点で書き出しておくと整理しやすくなります。
- 自分から情報を渡した相手(会員登録や購入、問い合わせをした事業者)
- 退会したのに連絡が来る相手
- 覚えのないダイレクトメールや営業の連絡が届く相手
3つ目の相手は、名簿を通じて情報を得ている可能性があります。ただし、連絡があったことだけで、その事業者が違法に情報を扱っていると決めることはできません。まず開示を求めて、どこから、どのような情報を得ているのかを確認する方法があります。
代理人による請求と、事業者からの通知
第37条第3項は、開示等の請求を、政令で定めるところにより代理人が行えるとしています。本人が自分で手続きしにくい場合の仕組みです。代理人に必要な書類は事業者ごとに案内があるため、事前に窓口で確認してください。
事業者からの通知は、請求に対する結果の記録になります。開示の通知、訂正等を行った旨の通知、利用停止等を行わない旨の通知など、種類はさまざまです。届いた通知は、日付と一緒に保管しておいてください。あとで相談窓口に事情を伝えるとき、何を求め、どう返答されたのかを順に説明できます。
返答がないまま時間が過ぎている場合も、請求した日と手段の記録が役に立ちます。電子メールの送信履歴や、書面の控え、配達の記録などです。
事業者が応じないとき
事業者が請求に応じない、または返事がない場合の窓口は、主に2つあります。
- 個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤル:03-6457-9849(委員会のトップページに記載があります。受付時間はページに書かれていなかったため、公式ページで確認してください)
- 消費者ホットライン188:国民生活センターのページによると、全国の最寄りの消費生活相談窓口を案内する番号です
法的な手続きに進む場合について、第39条は、訴えを起こす前に事業者へ請求を行い、その請求が届いた日から2週間を過ぎてから提起するのが原則だと定めています。事業者が請求を拒んだときは、この限りではありません。訴えを考える場合は、弁護士など専門家への相談が必要です。この記事で個別に判断することはできません。
公開情報を確認する
請求の前に、どこに自分の情報が出ているかを知っておくと、窓口を選びやすくなります。
Remove Me のスキャンは、登録なしで、検索で見つかる公開情報と既知の漏えいを確認します。削除の依頼を代わりに送る機能は、まだありません。特定の企業の事案を探すものではないため、結果が空でも、情報が守られている証明にはなりません。
出典
よくある質問
- 開示請求は誰に対して、何を求められますか。
- 個人情報保護法第33条により、本人は個人情報取扱事業者に対し、自分が識別される保有個人データの開示を請求できます。電磁的記録の提供など、個人情報保護委員会規則で定める方法を選べます。
- 個人情報の削除や利用停止は、いつでも求められますか。
- いいえ。第35条は、目的外の利用や不正な取得があった場合、第三者提供の規定に違反した場合などを挙げています。利用の必要がなくなった場合など、権利や正当な利益が害されるおそれがある場合にも請求できます。
- 開示に手数料はかかりますか。
- 第38条は、開示の請求を受けた事業者が手数料を徴収できると定めています。金額は実費を勘案して合理的と認められる範囲で定める必要があります。具体的な額は各事業者の案内で確認してください。
- 名簿業者にオプトアウトを求めるにはどうすればよいですか。
- オプトアウトで個人データを第三者に提供する事業者は、停止の求めを受け付ける方法などを個人情報保護委員会に届け出ます。届出書は委員会が公表するため、その記載から受付方法を確認できます。
- 事業者が請求に応じない場合はどこに相談できますか。
- 個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤル(03-6457-9849)があります。消費者ホットライン188は、最寄りの消費生活相談窓口を案内する番号です。
出典
編集方針
この記事は、上に挙げた公的な情報源をもとにRemove Meチームが執筆しています。情報源に変更があった場合は、記事を更新します。内容は情報提供を目的としたもので、個々の状況に合わせた法的助言ではありません。
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